【医療機関向け】ベースアップ評価料に関するよくある質問(FAQ)

2024年度の診療報酬改定により、「ベースアップ評価料(Ⅰ)(Ⅱ)」が新設されました。

各医療機関にとって必要な書類の提出や様式の使い分けが求められており、間違いのない対応が重要です。

今回は、提出期限・よくある質問に加え、図表チェックリストを交えてわかりやすく解説します。

  • 賃金改善計画書/2025年6月30日(月)
  • 実績報告書/2025年8月31日(日)
Q
ベースアップ評価料(Ⅰ)のみを届け出る医療機関は、簡素化様式を使ってもよいですか?
A

はい、可能です。

ベースアップ評価料(Ⅰ)のみを届け出ている場合に限り、簡素化された様式の使用が認められています。

Q
ベースアップ評価料(Ⅱ)を届け出る場合や、新たに評価料を届け出る際も、簡素化様式を使えますか?
A

いいえ、使用できません。

以下のいずれかに該当する場合は、従来様式を使用してください。

  • ベースアップ評価料(Ⅱ)を届け出る場合
  • 新たに(Ⅰ)(Ⅱ)のいずれかを届け出る場合
  • これまで従来様式で申出をしていた場合
Q
賃金改善計画書の内容は、対象職員に周知する必要がありますか?
A

はい、周知が必要です。

対象職員に対して、計画書の内容を分かりやすく伝えることが義務付けられています

届け出内容簡素化様式の使用従来様式の使用
ベースアップ評価料(Ⅰ)のみ(既に届け出済み)✔︎ 使用可能
ベースアップ評価料(Ⅰ)・(Ⅱ)の新規届け出× 使用不可✔︎ 必須
従来様式での申出履歴がある× 使用不可✔︎ 必須
ベースアップ評価料(Ⅱ)のみ× 使用不可✔︎ 必須
  • 計画書の提出期限を確認した(6月30日)
  • 実績報告書の提出期限を確認した(8月31日)
  • 自院の評価料届け出内容を把握している(Ⅰ/Ⅱ/新規など)
  • 適切な様式(簡素化 or 従来)を選択している
  • 賃金改善計画書の内容を職員に説明・周知した
  • 提出前に誤字脱字・記入漏れをチェックした

ベースアップ評価料の届け出にあたっては、まず自院が評価料(Ⅰ)のみを届け出ているかどうかを確認することが重要です。

評価料(Ⅰ)のみをすでに届け出ている医療機関については、簡素化様式を使用して「賃金改善計画書」を提出することが可能です。

一方で、評価料(Ⅱ)を届け出る場合や、新たに評価料(Ⅰ)・(Ⅱ)を申請する場合、あるいは従来様式での届け出実績がある医療機関については、簡素化様式は使用できず、従来様式での提出が必要となります。

また、「賃金改善計画書」の内容については、対象となる職員に周知することが義務づけられています。

これは、職員の理解と協力を得るために非常に重要なポイントになりますので、注意しましょう。

さらに、提出期限も忘れてはなりません。「賃金改善計画書」と「実績報告書」、いずれもそれぞれに期限厳守が求められます。

適切な様式の選定、職員への周知、そして期限内の提出という3つのポイントをしっかり押さえて、スムーズな手続きを進めましょう。

ポイント
  • 評価料(Ⅰ)のみ: 簡素化様式が使用可能。
  • 新規申出や(Ⅱ)を含む: 従来様式を使用。
  • すべてのケースで: 職員への周知が必要。

計画書は2025年6月30日まで、実績報告は2025年8月31日まで。

株式会社PyXis 代表取締役
中小企業診断士

黒谷 大介

PyXisのコンサル事務長「ジムコン」は
コンサルティング型の非常勤事務長サービスです

非常勤事務長サービスであるコンサル事務長「事務コン」は、クリニックの先生方が本来の業務である「診療に集中する環境を作る」ことをミッションにしています。

医院経営に必要な作業を「主体的に代行」し、まだ見えていない課題を顕在化させるとともに、解決方法を提案し実行することで、クリニックの運営が円滑に動くよう、一緒に汗をかき、伴走いたします。

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「コンサル事務長」を通じて、社会貢献できる企業を目指しております。

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