8月は、ベースアップ評価料に関する書類提出が集中
8月は、ベースアップ評価料に関する書類提出が集中する重要な月です。
しかも令和8年度は、「令和7年度分の実績報告」と「令和8年度分の中間報告」が同時期に発生する可能性があり、様式や対象期間を混同しやすいタイミングです。
今回は院長先生が押さえておくべきポイントを整理します。
「中間報告」と「実績報告」は別物です
まず大前提として、この2つの書類は「見ている期間」が違います。
中間報告書は算定年度の途中の進捗確認、実績報告書は前年度分の結果確認という役割の違いがあります。
令和8年度に新しく制度に加わった中間報告書は「今のところ順調に賃上げが進んでいますよ」という途中経過の報告、実績報告書は「1年間トータルでいくら賃上げできたか」という最終報告、とイメージすると分かりやすいです。
令和8年度の具体的なスケジュール
令和8年度算定分については、令和8年8月に中間報告書を、翌年の令和9年8月に実績報告書を提出する流れとなっています。
一方で、すでに以前からベースアップ評価料を届け出ているクリニックは、令和8年3月までに届出済みであれば、令和7年度分の賃上げ実績報告書を令和8年8月に提出する必要があるため、「今年届け出たばかりだから中間報告だけでいい」と思い込むと提出漏れにつながる恐れがあります。
自院がどちらの書類(あるいは両方)を出す必要があるのか、まずここを確認してください。
今まで「新規」だった施設も、高い点数の対象になることがあります。
「うちは令和8年度から新しく届け出たから、点数の低い『新規組』のままだ」と思っている先生も少なくありませんが、実はそうとは限りません。
令和6年3月以降、継続的に賃上げを行ってきた実績があれば、様式98を使うことで、もともと届け出ていた施設と同じ「継続組」の高い点数を算定できる措置があります。
具体的には、対象職員(40歳未満の常勤医師等を除く)について、令和6年3月時点の基本給等と比べて、事務職員・看護補助者は8%以上、それ以外の対象職種(看護師など)は5.5%以上の賃上げをすでに実施していれば対象になり得ます。
この場合、様式95に様式98を添えて届け出ることで、「新規組」より高い点数(初診23点・再診6点など)を代替算定できる仕組みです。
「うちは該当するかもしれないが、様式98の書き方がよく分からない」「本当に継続組として認められるのか不安」という先生は多くいらっしゃいます。
判断や書類作成にお困りの際は、ぜひジムコンにご相談ください。
4月から賃上げを始めていた施設も心配いりません
「6月の制度開始を待たずに、4月からもう賃上げを始めてしまった」という施設もあるかと思いますが、これも問題ありません。
中間報告書では、原則として令和8年5月時点の給与体系を基準月として記載する形で対応できます。
4月に実施した賃上げ分は、5月基準との比較の中に自然に含める形で整理すればよく、6月以降に賃上げを始めた施設と同じように、正しく報告することが可能です。基準月をいつにするかで迷った場合も、個別の状況に合わせてサポートしますので、遠慮なくお声がけください。
提出前に揃えておきたい資料
慌てないために、以下は今すぐ整理しておきましょう。
- 対象職員一覧(看護師・事務職員など常勤換算数を含む)
- 賃金台帳(比較対象となる基準月分)
- 賞与支給一覧
- ベースアップ評価料による収入実績(算定額の集計)
- 過去の届出様式の控え
特に、賃金改善を実施した「区分」(基本給の引上げなのか、手当なのか)を分けて記録しておくことが重要です基本給の引上げ、毎月定額で支払う手当、どの方法で賃金改善を実施したかを区分しておくことが大切です。
注意点
- 基準となる賃金データの時点を混同しない:報告対象月と実際の給与支払日がずれるケースもあるため、正確な賃金台帳データを使うことが望ましいです。
- 繰越額の扱い:前年度からの繰越がない場合は記載不要ですが、ある場合は正確な反映が必要です。
最後に
中間報告・実績報告に加え、様式98による継続組への切り替えなど、判断が分かれる論点も多い制度です。
非常勤事務長として、御院の状況に合わせた整理と提出サポートを丸ごとお引き受けします。
PyXisのコンサル事務長「ジムコン」は
コンサルティング型の非常勤事務長サービスです
非常勤事務長サービスであるコンサル事務長「事務コン」は、クリニックの先生方が本来の業務である「診療に集中する環境を作る」ことをミッションにしています。
医院経営に必要な作業を「主体的に代行」し、まだ見えていない課題を顕在化させるとともに、解決方法を提案し実行することで、クリニックの運営が円滑に動くよう、一緒に汗をかき、伴走いたします。
先生だけでなく、クリニックで働く皆様の満足度を上げることで、患者様へのサービス向上につながると考えております。
「コンサル事務長」を通じて、社会貢献できる企業を目指しております。
